恋花-koibana-

瑠璃ちゃんと鷹男君・2 (イラスト茉莉花様)

茉莉花様より可愛いチビキャライラストを頂きました!!これは書かねば!!と、頑張りました。
1年くらい前に書いた「瑠璃ちゃんと鷹男君」の続編となっております。
茉莉花様のイラストと共にお楽しみ下さい。

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  『 瑠璃ちゃんと鷹男君・2 』
「鷹男君、瑠璃と結婚して!」

「瑠璃ちゃん・・・・気持ちは嬉しいけど・・・・」

「鷹男君、あたしと結婚したいって言ってたじゃない!!あれは嘘だったの!?」

「違うよ!!僕が好きなのは瑠璃ちゃんだけだよ!ただ・・・・」

「ただ・・・どうしたのよ!?」

「僕は帝だから・・・他にも妻を持たなきゃならない。瑠璃ちゃんだけって訳にいかないんだ。
 瑠璃ちゃん、それ・・・・嫌でしょう?」

「――――――嫌よ。」

「・・・・・ほら。だから僕じゃあ駄目なんだって諦めてたんだ。」

「鷹男君の馬鹿っ!!」

「瑠璃ちゃん?」

「あたしだけって言ってくれないのは悲しいけど、鷹男君と離れるのはもっと嫌!!」

「瑠璃ちゃん!!」

「他に沢山女御様がいても我慢する。でも愛するのは瑠璃だけだって言って。」

「勿論だよ、瑠璃ちゃん。僕が好きなのは瑠璃ちゃんだけだよ!!」

「わーい!鷹男君、ありがとう!!これからもよろしくね。」


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パチパチパチパチ・・・・・・

「すごーっい!母上だけじゃなくて父上もお話上手だったんだね!!」

五歳の愛息子、東宮の拍手喝采を浴び、かなり気分が良い。
先日瑠璃姫もこうして東宮の拍手喝采を浴びていたなぁ・・・などと満足な気分だった。

「ねぇ、父上。母上が書いたこの絵、二人すっごく楽しそうだね。何を躍っているのかな?」

「ん?これはね、母上が父上と結婚出来るのが嬉しくて嬉しくて舞い上がっている舞の絵なのだよ。」

「へぇ、そうなんだ。母上って父上のことが大好きなんだね。」

その言葉に思わずにんまりとしてしまう。

姫と東宮と話をしようと藤壺を訪れると、姫はおらず東宮だけがいたのだが・・・
いつのまに悪戯書きをしたのか、またまた瑠璃姫が書かれたと思われる絵が置いてあった。
先日はこのような絵でおかしな作り話をされたから、今日は仕返しをしてやろうと東宮に話を聞かせてやっていた。

「でもおかしいなぁ。母上の話だと、父上が泣いて結婚してって頼んできたって言ってたのに。」

また姫はおかしなことを東宮に吹き込んでいる!!

東宮、母上のお話を信じてはなりません。父上の言うことが真実なのですよ。」

全く瑠璃姫が先日、東宮におかしな絵を見せておかしな話を聞かせたものだから・・・
まぁ、こうして誤解(???)は解けただろうから良しとしよう。

一人満足感に浸っていた。

「そっか。じゃあさっき母上が言っていたことも嘘なのかな。」

「何を言っていたのですか?」

「父上よりもあきしのの方がずーっと素敵だ!!って言っていたよ。あきしのに。」

「ほう・・・・」

周りにいる女房達に目をやると、皆慌てて目を逸らす。
これは・・・どうやら本当らしい。

苛立つ心を抑えながらなんとか優しい声色で東宮に訊ねた。

「そういえば今日は母上がいらっしゃらないようだが・・・どうしたのかな?東宮は一緒ではなかったのかな?」

「うん。さっきまで一緒だったよ。でもね、あきしのが来て、色々話していたら怒って母上が飛び出して行っちゃったの。」

こめかみに筋が出来ているだろう。だがなんとか我慢して先を促す。

「それでどうしたのだ?」

「それであきしのが慌てて後を追って行ったよ?」

とうとう我慢出来ずに、姫付きの女房・・・小萩を睨みつけ、全てを話すように促した。
恐怖にぶるぶる震えながら言った小萩の話によると・・・

どうやら昨夜私が桐壺の更衣を召したのが御気に召さなかったらしい。
姫の汚名をばらまこうとしていた桐壺を、姫が毛嫌いしているのは知っている。
だが・・・こればかりはどうしようもない。

私は帝だ。
政治的な要素も色々踏まえた上で、どうしてもそうしなければならないこともある。
それを私が望んでいるのではないと・・・姫は知っているはずなのに!!

怒りに任せて庭に出ようと腰を浮かせると、秋篠に宥められた様子の姫が、秋篠に付き添われて戻って来たところだった。

―――――気に入らない。何故いつも秋篠なのか。

私を見て姫の顔が引き攣る。
だがそんなことは構わずに、私はにっこりと冷たい笑みを浮かべると姫に手招きをした。


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